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ぼくらが死神に祈る日の感想『もしも寿命を引き換えにできるなら?』

2021年メディアワークス文庫より発売された

ぼくらが死神に祈る日

日本最大級の新人賞である

電撃小説大賞の第27回、選考委員奨励賞を受賞した小説です。

この小説の見どころは

・悪魔?死神?であるモーンガータとの取引
・寿命を引き換えに生き返った姉
・契約して代償を支払う3人の女子

この3ポイントを抑えれば、

読み応えのある小説ですよ!

ストレートに、夏休みの読書感想文にもおすすめできます。

ボリュームも274ページで約15万字ほど、

私は4時間で読み切れました。

あとは悪魔のような死神のモーンガータの存在が

小説を引き立てています。

教会跡地のモーンガータ【ぼくらが死神に祈る日】

この小説のキーパーソンであるのは

教会跡地にいる死神?悪魔のような存在の

「モーンガータ」です。

足元まで長い髪にポケットを縫い合わせれたコートで

認識を阻害されるような外観をしています。

主人公の通う高校の裏地にある

廃れた教会の跡地には

「何でも願いを叶える」神様がいるという噂があり

あくまで噂程度にしか思っていません。

そう、目の前で大切な誰かが亡くなるまでは。

その噂を主人公が頼るキッカケになったのは

突然の交通事故で、姉が自分を庇って死んでしまい

根暗で何もできない自分よりも

俗に言われる委員長タイプで正義感の強い姉に

生きていて欲しいというエゴです。

教会跡地に行き、姉を生き返らせる契約をします。

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ぼくらが死神に祈る日

寿命4ヶ月になった代わりに生き返る姉【ぼくらが死神に祈る日】

モーンガータとの契約の前に

見せられたのは「契約の代償」です。

契約には「寿命が短くなる」代償を支払って、

願いを叶える仕組みで

要はモーンガータなりのコンプライアンスを

実際に見せられます。

借金まみれの家庭を自分の寿命を引き換えに

子宝に恵まれず仲も悪い家庭を

巨額の富と最高の家庭にした男が

踏切の中で車のエンストで死ぬ光景を。

それでも、主人公は姉を生き返らせる決意は揺るがず

姉さんを生き返らせます。

帰宅すると仏壇のあったはずの家に、

いなくなったはずの姉が迎えてくれる光景に

思わず抱きついていしまいます。

事故の時の記憶、

突っ込んできたセダンと衝突した壁に挟まれ

血まみれになって意識がなくなっていく姉を看取ったはずが

事故はカスっただけになっています。

「生き返った」と安心する反面、

自分の命は残り4ヶ月という短命になってしまい

あの事故の日から4ヶ月だけの

延命期間であることには変わらず、

残りの日にちをどう生きようかを

考えなければなりません。

代償を払って願いを叶える3人の少女【ぼくらが死神に祈る日】

生き返った姉は、いつものように生活すると思いきや

「生きている実感がうまく湧かない」と言い出します。

事故のPTSDと疑うものの、

学校の屋上で錯乱しているのを静止しながら

「生き返った代償」であると確信します。

主人公は、『僕が姉さんの代わりになる』と決心します。

そして、出会うのは2人の

契約して寿命を支払って願いを叶える少女たちです。

死神を自称する悪魔に対する、

姉さんをちゃんと生き返さなかった

ささやかな復讐としてです。

ただ、人の願いとは、わがままな子供の論理で、

契約を破棄させるには本人の意思が必要です。

人のわがままほど取り下げるのが難しいのは

誰だって人生でわかっている通りで

・自分の存在を消したい少女
・14個も契約して存在感の濃くなった少女

相対的な願いを叶えた本人たちを懐柔させます。

そうしているうちに、

4ヶ月の寿命は期限を迎えます。

最終日、死を目の前にした主人公は

モーンガータへの最後の抵抗として

「嫌な噂がたてば教会に誰も来なくなるはずだ」と

教会跡地で最後を迎えます。

最後の瞬間に、思わず姉さんに電話すると

教会跡地から鳴り響く呼び出し音、

語り出したモーンガータから

「今日死ぬのはきみじゃない。姉さんの方だ」

と聞かされます。

気まぐれで主人公の家でウロウロしているのを

発見され感づかれてしまいます。

そして、3人目の契約した少女は

生き返った姉であり、

「寿命を返したい」という願いです。

姉さんを生き返させる

寿命を返す

相反した関係は死神的にも看過できず

「どちらが生きるかそれで答えを決めろ」と

契約を破棄させるナイフ(ルールブレイカー)を

投げられた瞬間、姉弟バトルがスタートします。

姉を生かしたい弟と、

生きるべき世界にいないのに気づいて

弟に寿命を返したい姉、

ぜべるん

感動のラストに

読み応えはしっかりありますよ!

こんな人に「ぼくらが死神に祈る日」はおすすめ

・夏休みの読書感想文の本を探している人
・青春ホラー×感動ラストの小説を探している人
・自分のために生きる意味を再確認したい人

4時間で読み切りましたが、

読んだ感のある小説でした。

ラストがキレイに収まっているので、

思わず感想をシェアしたくなる小説でした。

誰かの代わりにはなれないけど、

覚悟を決めて自分の振る舞い方を変えるだけで

私たちは変わることができます。

そんな気持ちになれますよ!

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  • この記事を書いた人

ぜべるん

名古屋の郊外で働く介護士4年目です。 将棋の藤井くんと同じ瀬戸市の育ち。 当ブログでは読んだ本の書評や感想を主に記事に書いています。 Apple信者でMacbookPro、iPad、iPhone、AppleWatcheSE揃えてます。 イラストは地道に勉強しています。 3度の飯よりブラックコーヒー好き☕️

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